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体長4cm程度。この旅の間に自力採集した3匹目にして最後に出会ったカマキリ。
最終日のホテルをチェックアウトする数時間前、往生際悪くウツボカズラを探しに近くのトレッキングコースを散策中に、地面をチョロチョロ走ってる所を捕まえた。

平凡な姿をしたカマキリだが、現地の人の虫探しの実力を目の当たりにして、すっかり自信を失っていた時だったので、最後の最後にとにかく自力採集したカマキリをもう1匹追加できた事は、大変嬉しかった。

このカマキリを採集した高原の町タナラタは、主戦場であった19マイルポイントよりはるかに標高が高く、夜は勿論、昼でも曇りや雨だと肌寒いぐらい冷え込むので、ロクに昆虫(特にカマキリ)は居ないだろうと思っていたのだが、どうやらそれは早合点であったようだ。
初めてこのカマキリを見た時は、タナラタは日本人が多いので、日本人が(意図的ではないにせよ)持ち込んだオオカマキリではないかと思ったが、よく見るとやっぱり別種のようである。

他の何種類かのカマキリ同様、成虫の姿が気になるので日本へ持ち帰って飼育してみる事にしたが、残念ながら輸送中に足場の無いビニール袋の中で脱皮をして左後脚を欠損してしまう。

帰国後飼育を続けていると、もう一度脱皮をして再生脚が生えてくれたのだが、うまく再生脚の皮が脱げなかったようで、皮を被ったままカチコチに固まってしまった。

もしこの再生脚が体液が通わない等の理由で壊死し始め、さらに壊死した部分が胴体にまで達すると、このカマキリは高確率で死んでしまうので、今の所ハラハラして経過を見守っている。

▲餌食いは良好なのだが…。

▲再生脚の経過が思わしくない…。

☆追記☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

▲羽化した新成虫。脚は無事に再生したけど、羽が伸びきらなかった。

成虫になると、ますますオオカマキリによく似たカマキリになった。
メスだったので参考までに卵嚢の形も見たかったのだが、羽化後はあまり長生きしてくれなかった。